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2025年2月25日

家具の張地の種類と特徴

家具、特にソファや椅子を選ぶ際、デザインやサイズ、木材の種類だけでなく、「張地」も非常に重要な要素です。張地は家具の見た目を大きく左右するだけでなく、座り心地や耐久性、メンテナンス性、そして安全性にも深く関わっているからです。

この記事では、家具の張地について、初めて家具を選ばれる方にも分かりやすく解説いたします。

張地の種類と特徴を知ることで、快適で長く愛用できる家具を選びやすくなります。家具選びがもっと楽しくなるはずです。


■なぜ張地の種類が重要なのか?

家具の張地は、デザイン性だけでなく、使い心地や耐久性にも大きく影響を与えます。ここでは、張地が担う重要な役割についてご紹介します。

・快適な座り心地を左右する
張地の素材や織り方によって、肌触りやクッション性、通気性が異なります。心地よい座り心地は、日々のリラックスタイムを快適にし、生活の質を向上させます。

・耐久性に影響を与える
張地の素材によって、摩擦や引っ張りへの強さ、色褪せにくさが異なります。長く愛用できる家具を選ぶためには、耐久性の高い張地を選ぶことが重要です。

・お手入れのしやすさも重要
張地の種類によって、汚れの落ちやすさやお手入れの方法などが異なります。日々のメンテナンスの手間を考慮して選ぶことも大切です。

・安全性にも配慮を
小さなお子様やペットがいるご家庭では、安全性も重要な考慮事項です。ホルムアルデヒドなどの有害物質を含まない素材を選ぶことが望ましいです。

・予算に応じた選択が可能
張地の種類によって価格帯は大きく異なります。ご自身の予算に合わせて選ぶことも大切です。

・部屋の雰囲気を決める要素に
張地の色や質感は、家具の印象を大きく左右します。部屋の基調色や他の家具との調和を考えて選ぶことで、統一感のある空間を演出できます。

張地を選ぶ際は、デザインだけでなく、こうした機能性も考慮することで、より快適な家具選びができます。


■張地の種類と特徴

家具に使われる張地は、大きく分けて「ファブリック(布地)」、「皮革(本革・合皮)」の2種類に分類できます。

それぞれに独自の魅力があり、家具選びにおいて重要な要素です。以下では、各素材の特徴と代表的な素材について詳しくご紹介いたします。

1.ファブリック(布地)

ファブリックは、糸を織ったり編んだりして作られた布地の総称です。選ばれる素材や織り方によって、手触りや見た目が大きく異なります。

豊富な色柄や質感があり、様々なインテリアスタイルに合わせやすい点が特徴です。

特徴 
・色柄が豊富で多彩
・肌触りが良く、通気性が良い素材が多い
・比較的安価で入手しやすい
・張り替え可能なカバーリングタイプもあり、長く愛用できる

 

代表的な素材

・ポリエステル

ポリエステルは、石油を主原料とする合成繊維です。耐久性、耐摩擦性、防汚性に優れています。シワになりにくく、お手入れが簡単なのが特徴。

比較的安価なため、衣料品やインテリア製品など、広く利用されている素材です。ペットの引っ掻き傷に強い素材も開発されています。

・コットン
コットンは綿花(めんか)という植物の種子から採取される天然繊維です。世界中で広く栽培されており、衣料用繊維としては最も一般的な素材の一つです。

手触りが良く、吸湿性、通気性、保温性に優れます。静電気が起こりにくいのも特徴。

天然素材ならではの温かみのある風合いが魅力です。ただし、シワになりやすく、色褪せしやすいというデメリットもあります。

・リネン
リネンは、亜麻(あま)という植物から作られる天然繊維で、通気性、吸湿性、速乾性に優れています。フランス語では「リンネル」と呼ばれます。

発祥は紀元前8,000年頃といわれており、古くから使用されてきました。ナチュラルで素朴な風合いと、さらっとした肌触りが魅力です。

ただし、シワになりやすく、摩擦に弱いというデメリットもあります。

ちなみに、「麻」は植物から取れる繊維の総称で、リネンは麻の一種となります。

・レーヨン
木を原料として作られる人工繊維で、シルクに似た光沢と滑らかな肌触りが特徴です。

もともとは、高価な絹の代の代用品として開発された歴史がある素材です。

ドレープ性(しなやかさ)にも優れ、上品な印象を与える素材ですが、水に弱く、シワになりやすいというデメリットもあります。

2.皮革(本革・合皮)

皮革は、動物の皮をなめして作られた素材です。高級感があり、耐久性に優れています。皮革には天然皮革(本革)と合皮(合成皮革)の2種類があり、それぞれに特徴があります。

特徴
・高級感がある
・耐久性に優れている、
・本革は経年変化を楽しめる
・合皮はお手入れが簡単でコストパフォーマンスが良い

 

・本革
天然皮革ならではの風合いが魅力で、使うほどに味わい深く変化します。耐久性、通気性、吸湿性に優れています。

ただし、水に弱く、傷つきやすいというデメリットもあります。また、価格も比較的高価です。 牛革、馬革、羊革などがあり、ソファでは牛革が最も多く使用されます。

・合皮(合成皮革)
合成樹脂(基本的にはポリウレタン)を基材に作られた人工の素材です。天然皮革に比べて安価で、お手入れが簡単です。

耐水性や耐摩擦性に優れ、革の質感を手軽に楽しめる素材ですが、通気性は本革に劣ります。フェイクレザーと呼ばれることもあります。

・ビニールレザー
ポリ塩化ビニールを使った人工皮革で、合成皮革よりもさらに安価です。

耐水性がありますが、通気性や柔軟性に劣り、長期間使うと剥がれや割れが出てくることがあります。


■張地の織り方

張地の織り方によっても、質感や耐久性が異なります。

・平織り
縦糸と横糸を交互に交差させて織る、最も基本的な織り方です。糸の交差点が多く、生地が丈夫でしっかりとした質感になります。

表面は比較的平らで、さらっとした肌触りのものが多く、丈夫で摩擦に強いのが特徴です。

・綾織り
縦糸と横糸を3本以上交差させて織る織り方です。斜めの畝(うね)のような模様が特徴で、生地に柔らかさと光沢が生まれます。

身近なものでは、デニム生地が綾織の一種です。柔らかく、光沢があるのが特徴です。

・パイル織り
糸をループ状に織り込んだ織り方です。ループの長さや密度によって、さまざまな質感を作り出すことができます。

タオル地やベロアなどが代表的で、柔らかく、吸水性に優れています。

・ジャガード織り
ジャガード織機を使って複雑な模様を織り出す織り方です。さまざまな柄を表現できるため、デザイン性の高い生地を作ることができます。

デザイン性が高く、高級感のある仕上がりになりますが、複雑な織り方のため比較的高価になります。

 

■家具を選ぶ際の張地のポイント

家具を選ぶ際には、以下のポイントを考慮して張地を選ぶと良いでしょう。

・使用目的
リビングのソファなど、長時間使用する家具には、座り心地の良いファブリックや耐久性の高い本革がおすすめです。

ダイニングチェアなど、食事の際に使用する家具には、汚れが落ちやすい合皮や、防汚加工が施されたファブリックがおすすめです。

また、張地は紫外線によって色褪せや劣化が進むため、できるだけ直射日光の当たらない場所に配置することが望ましいです。

・ライフスタイル
小さなお子様やペットがいるご家庭では、耐久性、防汚性、メンテナンス性に優れた素材を選ぶのがおすすめです。

・予算
張地の素材によって価格が大きく異なるため、予算に合わせて選ぶことも重要です。

・張り替え
カバーリングタイプのソファであれば、張り替えが可能で、季節や気分に合わせて張地を変えることができます。

・色選び
部屋の基調色や他の家具との調和を考えて色を選ぶことが重要です。

 

■まとめ

この記事では、家具の張地について、種類や特徴、選び方のポイントなどを詳しく解説しました。

張地は家具の快適性や耐久性に大きく影響する重要な要素です。この記事を参考に、ご自身のライフスタイルに合った張地の家具を選び、より快適な暮らしを実現してください。

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この記事が、皆様の家具選びの参考になれば幸いです。